時間と幸福度の意外な関係

こんにちは!

代表理事の保田です。

 

あなたは「もっと自由な時間が欲しい」と思ったことはありませんか?

 

僕は急性期病院に勤めているときは常に思っていいました。

 

「病気にでもなれば休めるのに」

 

と日々思っていたら、本当に病気になってしまい、余命1カ月と宣告されました。

 

その時、真っ先に思い浮かんだのは

 

「これでようやく休める」

 

という言葉でした。

 

それほどまでに激務によって心身ともに蝕まれていました。

 

 

ところが休職していざ自由な時間を手に入れると、思ってもいなかった感情が生まれました。

 

それは、膨大な時間に圧し潰されるという恐怖です。

 

初めのうちは時間に縛られず自由になったことに喜びを感じていました。

 

ところが来る日も来る日も、朝起きてからやることがないと、膨大にある時間に恐怖を感じるようになってきました。

 

たとえ嫌な仕事であっても、生活にメリハリができ、達成感や充実感のようなものが生まれます。

 

しかし毎日やることや目標がないと無為に生きていることへの焦燥感や虚無感に心が支配されてしまいます。

 

ペンシルバニア大学ウォートンスクールのMarissa Sharif博士らが、時間が少なすぎても多すぎても、主観的幸福感の低下につながることを証明した論文を専門誌 Journal of Personality and Social Psychology発表しました。

2012年から2013年にかけて時間利用調査に参加した21,736人のアメリカ人のデータを分析しました。参加者は、行動を詳細に記録し、幸福感を報告しました。その結果、自由時間が長くなると幸福感も高くなるが、2時間程度で横ばいになり、5時間を過ぎると低下し始めることがわかりました。

 

さらに1992年から2008年にかけて「変化する労働力に関する全米調査」に参加した13,639人の働くアメリカ人のデータを分析しました。

「仕事をしている日は自由な時間のためにどれくらいの時間を使いますか?」という質問への回答を調べた結果、自由時間の多さが幸福度の高さと有意に関連していることがわかりました。しかしある時点を越えると、自由時間の多さと幸福度の高さは関連しませんでした。

この現象をさらに詳しく調べるため、研究者らは6,000人以上の参加者を対象に2つのオンライン実験を行いました。1つ目の実験では、参加者を3つのグループ①毎日与えられる時間が少ない(1日15分)、②中程度(1日3.5時間)、③多い(1日7時間)に分けた場合、どの程度の楽しさ、幸せ、満足感を感じるかを報告してもらいました。

その結果、裁量時間が少ないグループと多いグループの参加者は、裁量時間が中程度のグループに比べて、幸福度が低いと回答しました。

研究者らは、自由時間が少ない人は、適度な量の人よりもストレスを感じ、幸福度の低下につながったが、自由時間が多い人は、適度な量の人よりも生産性が低いと感じ、同じく幸福度の低下につながったとしています。

2つ目の実験では、生産性がどのような役割を果たすかを調べました。参加者には、1日の自由時間が中程度(3.5時間)か多い(7時間)かを想像してもらい、その時間を生産的な活動(例:トレーニング、趣味、ランニング)か非生産的な活動(例:テレビを見る、コンピューターを使う)のいずれかに費やすことを想像してもらいました。その結果、自由時間の多い参加者は、非生産的な活動をしているときの幸福感が低いことがわかりました。しかし、生産的な活動をしているときには、自由時間の多い被験者は、適度な自由時間のある被験者と同じように感じていました。

 

僕の場合は、自分の経験を役立てるために本を出版するという目標をたて取り組んだり、今までやりたいと思ってできていなかったこと(絵画、ペン字、読書、映画鑑賞など)にタイムテーブルを作成して取り組むことで、入院中の幸福度を増やしました。

 

時間の使い方を工夫することで幸福度を増やしましょう!