新型コロナ飲み薬の危険性

こんにちは!

代表理事の保田です。

 

米メルク社が開発した新型コロナウイルス感染症治療薬「モルヌピラビル」(商品名・ラゲブリオ)が、日本で2021年12月24日に特例承認されました。

18歳以上で重症化リスクが高い軽症・中等症の患者に処方される方針です。

全国で医療機関約2,100か所と調剤薬局約3,100か所が使用に必要な登録を済ませ、このうち約900か所に約4,000回分の薬が届いたとのことです。すでに京都府で入院中の20歳代男性の軽症患者が27日にモルヌピラビルを服用したことが報告されています。

海外の臨床試験では、入院や死亡のリスクを30%下げる効果が確認されています。

 

飲み薬が承認されたのは喜ばしいニュースですが、今回特例承認されたモルヌピラビルには問題点があります。

問題点を理解したうえで喜ぶべきかを判断する必要があります。

 

そもそもモルヌピラビルとはどのような薬なのでしょうか。

 

モルヌピラビルはウイルスの複製に必要な酵素「RNAポリメラーゼ」の働きを阻害する化合物です。

つまり遺伝情報を伝える役割をもつRNAの働きを邪魔するわけです。この作用がウイルスだけに発現すればよいのですが、精子や卵子、胎児の遺伝情報にも作用してしまい、奇形を起こしてしまう可能性があります。

すでに承認されている富士フイルム富山化学のアビガンも同じ作用機序です。

アビガンはインフルエンザに対する飲み薬ですが、問題のある薬であるため、使用条件が『他のインフルエンザ薬が無効、または効果が不十分な新型もしくは再興型のインフルエンザが発生した場合で、なおかつ国が承認した場合のみ』となっています。

アビガンの問題のひとつが奇形を起こさせる可能性があることです。放射線や一部の抗がん剤なども奇形を起こすことが知られています。

動物実験の段階で、アビガンを投与すると胎児に奇形を起こすことが確認されています。

 

今回特例承認されたモルヌピラビルも、動物実験で奇形を起こすことが確認されており、添付文書にも奇形を起こす可能性について記載されています。

 

アビガンもモルヌピラビルも、放射能や抗がん剤と同じくらい人体に有害であると認識してください。

過激な表現をすれば、風邪に抗がん剤を使うようなものです。

 

国が承認したからといって決して安全とは限りません。

 

1960年代には、サリドマイド薬害という信じがたい事件も起きています。

サリドマイドは、不眠症、妊婦のつわりなどに使われていた薬です。

サリドマイドを服用した妊婦から生まれた子供の手・足・耳・内臓などに奇形を起こす危険性が警告され、ヨーロッパでは直ちに回収が行われました。

しかし日本ではその後も使用され続け、被害が増えてしまいました。その結果、約1000人(死産を含む)の胎児が被害にあったと推定され、生存した309人の被害者が認定されています。

 

特例承認ともなれば、まともな臨床試験を行わずに承認しているため不安要素があります。

多くの人が使うようになって新たな副作用が出る可能性が高いです。

 

新型コロナウイルスに対する治療薬は他社のものも近々承認される見通しです。

ファイザー社の「パクスロビド」が米欧で緊急使用許可を受け、日本でも近く承認申請される予定となっています。

パクスロビドは「3CLプロテアーゼ」と呼ばれる酵素の活性を阻害する薬です。

コロナウイルスが増殖する際、初めに複数のタンパク質が繋がった状態で作られます。ウイルスになるためには、これを切り分けて別々のタンパク質にする必要があります。このタンパク質の繋がりを切り分けるのが3CLプロテアーゼです。

パクスロドは、3CLプロテアーゼの活性を阻害することで、ウイルスが作られるのを防ぐわけです。

ファイザーはエイズウイルスなどの治療に使われる「リトナビル」と併用することで効果を高め、臨床試験では入院や死亡のリスクが9割近く低下したと発表しています。

塩野義製薬が開発中の治療薬もパクスロビドと同様の作用をもつ3CLプロテアーゼ阻害薬です。

3CLプロテアーゼ阻害薬はタンパク質の切断を行う酵素の働きを阻害するだけなので、理論上奇形を起こすなどの恐い副作用はありません。

 

3CLプロテアーゼ阻害薬の方が安全に使用できる可能性が高いです。

1日も早い3CLプロテアーゼ阻害薬の承認が望まれます。

 

まずはメルク社が開発したモルヌピラビルが使用されることになりますが、被害が出ないよう願っています。