ガン末期リハビリを望んだある患者さんの話

 

こんにちは!

代表理事の保田です。

 

前回ガン末期こそリハビリが重要
だという話をしました。

先日在宅医療業界では有名な
長尾和宏先生のブログで、

ガン末期リハビリを望んだ
患者さんの話が掲載されて
いたので、少し長くなりますが
引用したいと思います。

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病院から帰ってきたある
在宅患者さんの家を初めて
訪問しました。

肺がんが腰椎に転移し、脊髄を
圧迫して歩けなくなっていました。

また脳にも転移があり、
ガンマナイフで治療しましたが、
言語障害などの神経症状も出て、
紹介状には余命1~2ケ月と
書かれていました。

私はその50歳代の女性に
聞いてみました。

「今、何が一番したいですか?」

美味しいものが食べたいのかなあ?
外出かなあ?などと勝手に想像
していました。

しかし彼女はこう呟きました。

「リハビリがしたい・・・」

病院からは、動くと腰椎が骨折
して下半身が完全麻痺になるので
絶対に立ったりして負荷をかけない
よう強く指示されていました。

しかし私は主治医の忠告を無視して
「ある程度の運動はいいよ」
そして車椅子の旅行もいいよ、
とアドバイスしてみました。

ケア会議ではケアマネさんに
リハビリの必要性を説明しました。

訪問リハビリは、介護保険下で
行うのでケアマネの許可が必要。

訪問看護は医療保険で行けるので
ケアマネは関係ありませんが、
訪問リハビリは介護認定を持って
いたら介護保険下になります。

彼女は、毎日、毎日、頑張って
楽しそうにリハビリをされました。

その甲斐あってか、退院時より
行動半径がかなり広がりました。

ある日、同行した研修医君が
こう聞いてきたので慌てました。

「どうせ死ぬのにリハビリなんか
やって意味あるんですか?」

研修医君にはそう映るだろうことは
予想をしていました。

私も30年前なら、きっと同じ
ようなことを言ったかも。

私は研修医君にこう聞きました。

「じゃあ君は、どうせ60年後に
死ぬのになぜ一生懸命食べているの?」

「じゃあ君は、どうせもう60年で
死ぬのにこんな研修なんてするの?」

ずいぶん意地悪な質問だと思いますが、
こう問い返すことで、若者とまた
新たな会話が生まれます。

末期がんへのリハビリは、生きる
希望を与えます。

そしてなによりその日1日を充実して
生きられます。

だから、希望者には積極的に
導入しています。

もちろんケアマネさんの理解が
必要です。

彼女は2ケ月もたたないうちに
静かに旅立たれました。

しかし亡くなる3日前までリハビリを
続けていました。

リハビリはやはり生きる希望だった
ようです。

希望が無ければ生きることが
できないのです。

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引用は以上です。

私も長尾先生の意見に賛成です。

リハビリは生きる希望にもなります。

その思いから在宅リハビリを普及
させるため、

一般社団法人
全国在宅リハビリ支援推進機構

を設立し活動しています。