こんにちは!
代表理事の保田です。
ガンが進行し骨に転移
するとステージⅣと診断され、
いわゆる末期の状態とされて
しまいます。
ステージⅣとか末期と聞くと
リハビリと結びつかないかと
思いますが、この時期こそ
リハビリが必要です。
日本の場合、末期のガン患者に
対してリハビリを積極的に
行わない医療機関が多いです。
その理由は様々だと思いますが、
主な理由は下手にリハビリなど
するとガン転移した骨が折れる
のではと、心配しすぎるため
だと思います。
がんリハビリに長年携わっている
先生によると、痛みをみながら
無理さえしなければ、転移した
骨が折れることはないとの
ことです。
むしろ動かないことの方が
多くのデメリットがあります。
抗ガン剤治療を開始すると
2週間で筋肉が30%減少すると
言われています。
そんななかリハビリをしないで
いると、自力ではまともに
歩くこともできなくなって
しまいます。
私自身も経験しましたが、
抗ガン剤治療がはじまると
驚くほど筋肉がなくなって
しまい、リハビリをしないと
寝たきり状態になってしまい
自力では何もできなくなります。
全身にあらわれる痛みや
倦怠感もリハビリをしないと
とても辛くなります。
逆にリハビリをすることで
かなり改善されます。
また腸の動きがよくなるので、
便秘の予防になったり、食欲
増進につながったりします。
気持ちがリフレッシュされる
ので、メンタル的にも
リハビリは重要です。
何よりも自分のことを自分で
できる状態を維持すること、
特にトイレに自分で行くことは
人間としての尊厳を守ることに
つながります。
最期のときを迎えるまで
自分らしく生き抜くために
リハビリは欠かせません。
たとえ寝たきりに近い状態に
なってしまっても、ベッド上の
リハビリをしてあげるだけでも
痛みや倦怠感の緩和、関節が
固まることの予防になります。
整形外科学会では『がんロコモ』
という造語をつくり、ガンに対する
ロコモティブシンドローム予防を
推奨しています。
(ロコモティブシンドロームとは
運動器の障害のために移動機能の
低下をきたした状態を指します。)
医療機関でも在宅でも末期の
方にリハビリを提供できる
社会にしたいですね。