連日新型コロナウイルス感染症の
感染者数や死者数が日々増えている
ように報道され、不安を感じている
人が多いようですが、
感染者数や死者数など「数」では
現状を正確に評価できません。
検査数が増えれば、それに比例して
感染者数が増えるのは当然です。
また感染者数はあくまでも検査を
受けた人のみの数なので不正確です。
無症状の人を含めるともっとたくさんの
人が感染しているはずなので、あまり
当てになりません。
さらにPCR検査も当てにならない
部分があります。
PCR検査陽性の中には偽の陽性が
含まれていますし、
逆に陰性と出ても、実は陽性の人も
います。
それを「本日の感染者数は200人を
上回りました」と、あたかも正確な
数のように発表するのはいかがなもの
かと思います。
現状をより正確に評価するには
「率」を見る必要があります。
そこで独自に
感染率(人口のうち何%の人が感染しているか)
死亡率(感染した人のうち何%の人が死亡したか)
を算出し、
先月6/22と今月7/21でどれくらい変化したかを
比較してみました。
(感染者数が正確ではないので、
感染率は参考値となりますが)
まず先月6/22のデータを見てみます。
世界では
・感染者数896万4773人
・死者数46万8492人
と発表されています。
ここから感染率と死亡率を
算出します。
感染率は、世界の人口を約70億人
として計算すると、
896万4773/70億×100≒0.12%
となります。
およそ1000人に1人が感染
している状態です。
死亡率は
46万8492/896万4773×100≒5.22%
となります。
感染した人のうち、およそ
20人に1人が死亡している
ことになります。
日本ではどうでしょうか。
・感染者数 1万7916人
・死者数 953人
と発表されています。
日本の人口を1億2650万人で
計算すると、
感染率0.014%
死亡率5.32%
となります。
およそ1万人に1人が感染し、
感染した人のうちおよそ
20人に1人が死亡している
計算となります。
日本は世界に比べ
感染率は10分の1、
死亡率は同程度
となっています。
次に7/21のデータを見てみます。
世界では
・感染者数1451万8264人
・死者数60万6297人
と発表されています。
ここから先ほどと同様に
感染率と死亡率を算出すると、
感染率は約0.2%
死亡率は約4.17%
となります。
先月と比べると
感染率 0.12%→0.2%
死亡率 5.22%→4.17%
と推移しています。
感染率は増加し500人に1人が
感染しているということになった
反面、死亡率はや約1%低下して
います。
日本のみであれば
・感染者数 2万5096人
・死者数 985人
と発表されています。
感染率0.019%
死亡率3.92%
となります。
先月と比べると
感染率 0.014%→0.019%
死亡率 5.32%→3.92%
と感染率は0.005%増加、
死亡率は1.4%低下しています。
世界・日本ともにこの1カ月で
感染率はわずかに増え、
死亡率に関しては約1%低下
しております。
この結果から分かるのは
・感染率は、日本は世界に比べて
10分の1程度におさまっている。
・感染率は、日本も世界もわずかに
増加傾向。
・死亡率は、日本も世界も大差なく
5%前後。この1カ月で約1%
低下はしている。
ということです。
今後の展開を予想すると
有効なワクチンが開発されない
限り、感染は今後も拡大するので、
感染率はしばらく増加を続ける
ものと思われます。
ただし知らないうちに新型コロナ
ウイルスに感染する人が増えることで、
多くの人が新型コロナウイルス
に対する免疫を獲得し(集団免疫)、
感染拡大が頭打ちになる可能性は
あります。
逆のシナリオも考えられます。
新型コロナウイルスが変異を
繰り返すうちに、さらなる新型が
流行すれば第二波が訪れます。
スペイン風邪など過去の例を
参考にすれば、第二波が訪れる
可能性は十分あります。
死亡率は、現状約5%ですが、
有効な治療薬が開発されたり、
医療を提供できる体制が整えば
さらなる低下が期待できます。
しかし第二波の原因となる
新・新型コロナウイルスが
強毒性であれば5%を上回って
くる可能性があります。
第二波がはたして来るのか、
来るとしたらどれ程の
被害が出るのかは、誰にも
分かりません。
大切なのは今回の第一波で得た
教訓を生かすことです。
コロナウイルスの特性上、
寒くなりはじめると勢いを増す
可能性があります。
第二波は秋ごろ訪れる可能性が
あります。
この時期はインフルエンザウイルス
への警戒も必要です。
新型のインフルエンザウイルスが
発見されたという情報も入ってき
ているので、例年以上に警戒が
必要になると思われます。
今のうちに自粛生活するために
必要なものを備蓄したり、
ライフスタイルを変えたりして
準備をしておきましょう。