斉藤です。

東日本大震災から間もない頃、介護施設にマッサージのボランティアをしていたことを思い出しています。

この施設は、特養、ケアホームデイサービス、居宅支援事業所を併設していました。

メインはデイサービスの利用者さんでしたが、特養やケアホームからも降りてきてマッサージを受けていました。

毎週のようにボランティアに行き利用者さん、スタッフさんに喜んでもらえていました。

いつもいつも、「ありがとう」と言っていただき逆に恐縮したことを思い出します。

自然の力の前に、無力で何もできない空しさと併せて、できることは何でもやりたい、やらせてもらいたいという気持ちで、ボランティアをやらせてもらいました。

もしかすると半分は、人のためというより自分の気持ちを埋めるためだったのかもしれません。

ボランティアに入りお話していると、利用者さんが自分自身のいろんなことを話してくれました。

順番を待っている間に話していると、先に逝ったダンナさんのことを思い出し涙ぐみながら話してくれたおばあちゃん。
握っている手に力が入ってきたと思ったら肩も震わせ思い出話をしてくれました。

戦争の頃の話や、嫁入りしてからのこと、家族やお世話になった方の話、友達の話、趣味の話、お孫さんのことは一番嬉しそうに話していました。

毎度一時間程度の短い時間でしたが役に立てている喜びもあったけどそれにも増して、やらせてもらえているありがたさを感じさせてもらいました。

できることは少ないかもしれない、喜んでもらえることは少ないかもしれないそれでも感謝の気持ちを持って少しでも役に立っていきたい。