こんにちは!
代表理事の保田です。
リンダ・グラットンの『LIFE SHIFT』という本の影響で、ライフシフトという言葉をよく耳にするようになっています。
さまざまな雑誌やメディアでも特集を組まれるようになっているので、あなたも言葉は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
ライフシフトとは何かを簡単に説明すると、今までの一般的な人生の過ごし方を、長寿化に伴って変えていく必要があるという考え方です。
今までの一般的な人生の過ごし方とは、20歳前後まで教育を受け、65歳までバリバリ働き、その後は引退して余生を楽しむといったものです。
あなたも何となく人生に対してこのようなイメージを持っているのではないでしょうか。
しかし人生100年時代において、65歳で残りの35年もの人生を余生と考えるには長過ぎます。
そこで人生の過ごし方を再定義しましょうということです。
具体的には仕事一辺倒、キャリアアップ一筋で自分をすり減らすような仕事と生き方をは避けるために、仕事以外の活動(副業や地域活動、ボランティア活動、趣味など)を通して、学び・遊びのバランスをとりつつ、柔軟に人生を組み立てていくということです。
そうすることで本業を引退した後も社会に貢献しつつ、余生を充実したものにできます。
確かにこの考えは素晴らしいと思います。
しかしどうしても自分事として考えられませんでした。
その原因が何かと考えたところ、そもそも自分は人生100年になるのか?もしなったとして余生を謳歌できるのか?といった疑問があるためだと気付きました。
確かにデータ上は平均寿命は延び続けています。
日本では40年前と比べると平均寿命は約10年延びていますし、2007年生まれの子供たちの約半数は107歳まで生きるという試算も出ています。
だからといって自分が100歳まで生きる保証はありません。
特に僕のように余命宣告を突然された経験があると、いつ人生が終わってもおかしくないという考えが強くあります。
また日本では平均寿命が延びている一方で、健康寿命が延びていないという問題があります。
健康寿命とは一言で説明すると自立した生活を送れる期間です。
現時点で日本では健康寿命が平均寿命より男性は約9年、女性は約12年も短いことが分かっています。
今のままでは平均寿命ばかり延びていき、健康寿命が延びないため、その差は20年になる可能性があります。
ちょっと想像してみてください。
80歳から100歳までの20年間を、一人では何もできず思うように生きられない人生を。
仕事一辺倒ではなく様々な活動を行って生きるライフシフトの考え自体は素晴らしいと思います。実際僕も元々仕事一辺倒でしたが、病気をきっかけに当機構を設立して活動したり、他の法人をお手伝いしたり、ボランティア活動をしたり、陶芸家に弟子入りしたりと様々な活動をするようになり、幸福度は上がっているのを感じています。
しかし人生100年時代だからという部分に納得がいきません。
むしろいつ何が起こるか分からない人生ではあるけれど、せっかくこの世に生を受けたからには、仕事のみならず人生を様々な色で彩りましょうというのが僕の考えです。
もし人生100年時代だからということに主眼を置くのであれば、『健康寿命を延ばして様々な活動を継続できるようにしましょう』という方が腑に落ちます。
そこで求められるのが在宅リハビリです!
今の医療制度では、病気やケガで急性期病院で治療を受けた人以外は医療機関でのリハビリを受けることが難しいです。財源が厳しくなり社会保障費が削られていく未来においても制度は変わらないと思われます。
そうなると健康な人が自立を維持するために医療機関でリハビリを受けることはできません。
元気で経済的に余裕のある人は自分でジムに通ったりできますが、それも困難になる時期が必ずきます。
その時必要になるのが在宅リハビリなのです。
在宅リハビリの目的は自立した生活を維持することにあります。リハビリというよりも日常生活での様々な動きを練習するイメージです。
日常生活の動きを練習するだけなので専門的な技術やテクニックは不要です。
だから学びさえすれば誰でも簡単に習得できます。
人生100年時代へのライフシフトに最も必要なのは在宅リハビリだと考え、より多くの人に在宅リハビリを知ってもらえるよう活動を行っていきたいと思います。