こんにちは、
代表理事の保田です。
や、やばかったです。
何がかというと、先週金曜日から突然の腹痛と下痢に襲われたことです。
胃腸は元々丈夫な方で、集団食中毒の時も私だけ何ともなかったぐらいでした。
感染性の腸炎になったとしても、一度の下痢で終わることがほとんどでした。
しかし今回は1日に10回近くトイレに駆け込む状態になり、それが3日間続きました。
夜もおちおち寝られない状況です。
下痢といっても水のようではなく多少固形に近くベタベタとした状態なので、ノロウイルスなどの感染性腸炎ではありません。
このような場合、原因として考えられるのは『冷え』です。
東洋医学では冷えによって起こる下痢を『中寒の下痢』といいます。
中寒とは寒さが内臓まで入ってきた状態です。
中寒の原因は、下肢の冷えか、冷たい飲食物の摂取です。
下肢が冷えると、冷たい血液が内臓に回るため、中から内臓が冷えてしまいます。
冷たいものを食べたり飲んだりすれば内臓が冷えるのは当たり前ですから説明はいりませんよね。
私の場合はこの日、訪問診療で外にいる時間が多かったのと、昼食後にアイスを食べたことが原因だったと思われます。
残念ながらこのような考えを西洋医学ではしません。
そのため整腸剤と下痢止めを出して様子をみるのが一般的な治療法となります。
中寒の下痢の時に頼りになるものがあります。
それは漢方薬です。
漢方薬は本来人の体に備わっている治癒力を促すように働きます。
西洋薬のように無理やり症状だけを抑えたりしません。
中寒の下痢に対しては、過剰になった腸の動きをコントロールし、おなかを温めてくれる人参湯という漢方薬が良く効きます。
人参といっても八百屋で売っているオレンジ色のキャロットではありません。
漢方薬でいう人参とは朝鮮人参のことを指します。
病院や医院で処方してもらえますし、薬局やドラッグストアで置いてあるところもあります。
amazonなどで購入することもできます。
もうひとつオススメなのが薬局やドラッグストア、通信販売で売っている
「げんのしょうこ」
というティーバッグタイプの煎じ薬です。
げんのしょうこは古くから良薬とされており、小野嵐山が1803年に編纂した『本草網目啓蒙』に「根苗ともに一味用いて痢疾を療するに効あり」とあります。
「現に良く効く証拠」が語源だとされています。
漢方薬の煎じ薬というと、苦くてマズいイメージがあると思いますが、クセはなく、濃いめの紅茶といった感じです。
今回は「げんのしょうこ」を飲んで治療しました。
1杯飲んだだけで効果があらわれ、朝昼晩と3杯飲んだだけで治ってしまいました。
同時におなかと腰を、カイロと腹巻で温めることも大切です。
(カイロによる低温やけどにはご注意ください)
あなたも冷えが原因で下痢や腹痛になった際は、ぜひ 『げんのしょうこ』『人参湯』を 使ってみてください。