こんにちは!
代表理事の保田です。
ノロウイルスやロタウイルス、新型コロナウイルスなどは、トイレで感染してしまうことが多々あります。
便の中にはウイルスが多く含まれています。
直接便に触れなくても、トイレで水を流すことで生じる便器内の乱流によって、ウイルスを含むエアロゾル粒子が空気中に舞い上がり浮遊・拡散します。その結果、トイレの便座や壁、ドアノブ、水洗ボタンなどにウイルスが付着する可能性があります。
もしあなたがトイレに入った際、便座や壁、ドアノブ、水洗ボタンに触るとどうなると思いますか?
そうです!あなたの手にウイルスが付着してしまいます。
ウイルスが手に付着した状態で、手を口にもっていったり食べ物を触ったりすると、ウイルスは体内に入り込み増殖し、感染症を発症してしまいます。
水洗トイレによってウイルスが拡散されるかを検証した面白い論文がphysics of fluidsという流体力学専門の科学誌に発表されました。
検証はトイレの水流をコンピューターでシュミレーションし可視化することで行われました。
その結果、驚くべき結果が分かりました。
- どのような水洗トイレでも強い乱流が発生する
- エアロゾル粒子を排出し、秒速5mで上昇する
- 全体の40~60%の粒子が地面から106.5㎝の高さに上昇し、大規模な拡散を起こす
- 水洗後70秒後でも粒子は上昇を続けている
このことから、複数人が使用するトイレには、感染源となるウイルスや細菌が多数浮遊、付着していると考える必要性があります。
このことを踏まえ、トイレを使用する際は以下の点に注意してください。
- トイレの水を流す前に蓋をしましょう。蓋をすることで基本的にウイルスの浮遊・拡散を防ぐことができます。ただし蓋の内側には多量のウイルスが付着しているので注意が必要です。
- 便座表面にウイルス粒子が付着している可能性が高いので、便座を清潔にしてから使用しましょう。
- 水洗ボタンやドアノブ、壁などトイレ内のいたるところにウイルスが付着していると考えましょう。触れる場所は必要最低限にするよう心がけ、水洗後は石鹸を用いてしっかり手洗いを行ってください。