こんにちは!

代表理事の保田です。

 

新型コロナウイルス感染症から

回復した人の血液を調べたところ

ある共通点が見つかりました。

動画解説はこちら↓

 

アメリカのカルフォルニアにある

La Jolla 免疫研究所が5月14日に

Cellという専門誌に発表した論文

によると、

 

20人の新型コロナウイルス感染症から

回復した人たちの血液を、

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2

ウイルス)のタンパク質に混ぜたところ

 

70%の人で、新型コロナウイルスを

攻撃するキラーT細胞という免疫細胞が

存在しているのを確認したそうです。

 

また全ての血液で、免疫細胞の一種である

ヘルパーT細胞が新型コロナウイルスの

表面に存在するトゲ(スパイクたんぱく質)

を認識し反応することが分かったそうです。

 

 

キラーT細胞は別名殺し屋細胞とも

呼ばれ、有害だと判断したものを

排除する働きをします。

 

 

ヘルパーT細胞は、キラーT細胞の

働きを活性化させたり、

 

認識したウイルスに対するミサイル

(抗体)を作るのを促したりします。

 

 

新型コロナウイルスを攻撃する

免疫能力を獲得した人が、

回復する可能性が高いようです。

 

この事実は、ワクチンが開発されたら

新型コロナウイルスを予防できる

可能性が高いということを意味

します。

 

 

ワクチンとは弱毒化したウイルスを

注射することで、そのウイルスの

情報を記憶させ、ウイルスに対する

攻撃準備を整える予防法です。

 

ワクチンを接種しておくと、

次にウイルスが侵入してきた際、

速やかに攻撃を開始することが

できます。

 

しかし、もし人間に新型コロナウイルスを

記憶する能力ができなければ、攻撃準備

することができず、ワクチンが開発

されても意味がありません。

 

今回の研究結果は、人間の免疫能力は

新型コロナウイルスを記憶し、攻撃

準備が整えられることを証明しました。

 

これはとても明るいニュースです。

 

さらに明るいニュースがあります。

 

それは2015年~2018年に収集された

血液サンプルを調べたところ、

 

過去に新型コロナウイルスに出会った

ことがないにも関わらず、約半数の血液に

新型コロナウイルスに対する免疫能力が

あることが確認されました。

 

これは風邪の原因になる一般の

コロナウイルスに過去感染したことで、

新型コロナウイルスに対する免疫能力が

獲得されていたためと考えられます。

 

 

つまり2人に1人は新型コロナウイルスに

対する免疫能力をすでにもっている

可能性があります。

 

 

さらに感染拡大したことで、知らず知らずの

うちにかなり多くの人が、発症しないだけで

新型コロナウイルスと出会っています。

 

そうなると半数以上の人が新型コロナ

ウイルスに対する免疫能力をもっている

と考えられます。

 

以前お話した集団免疫(大多数の人が

免疫能力を獲得した状態)という

シナリオも見えてきました。

 

引き続き予防はしつつ、過度に恐れずに

生きていきましょう!