こんにちは!
代表理事の保田です。
長い間続く痛みを
慢性痛といいます。
日本には約2000万人(全人口の
約15%)もの人が慢性痛に
苦しんでいます。
慢性痛の部位として最も
多いのが腰で、全体の55%にも
及びます。
そのうち神経の障害や
骨、関節、筋肉の損傷など
理由が明確なものは15%で、
残り85%は原因がはっきりと
しません。
なぜはっきりとした原因もなく
痛みが慢性化するのでしょうか?
最近の研究で痛みが長引いて
慢性化する原因がいろいろ
分かってきました。
原因と考えられているものを
以下に列記します。
・ワインドアップが起こる。
ワインドアップとは、痛みが続くと
脊髄後角という痛みを伝える部位が
活性化し、痛みに敏感になる現象です。
実際に調べてみると、ヒザや股関節
などの軟骨が減って変形している人や、
肩の腱板という筋肉の束が傷んで
いる人は、痛みの感受性が全身
どこでも3~4倍になっています。
・精神状態が関係している。
ウツや不安、不眠などがあり
精神状態が不安定な人は
痛みを調節するボリュームが
大きくなっています。
そのため普通の人に比べて
痛みを強く感じます。
このような人は
精神的な問題を解決する
だけで、痛みが軽くなったり
なくなったりします。
このように慢性的な痛みは
色々な原因が複雑に絡み合って
いることが多いため、簡単に治す
ことは難しいです。
慢性の痛みに対する治療には
膨大な医療費が使われているため、
厚生労働省は「慢性の痛み政策」
に取り組んでいます。
その一環として【痛みセンター】を
全国21か所の大学附属病院
に設立しています。
https://paincenter.jp/hospital.html
痛みセンターとは
整形外科医以外に麻酔科医
(ペインクリニック)、
神経内科医、精神科医、
臨床心理士、看護師、
理学療法士、社会福祉士など
様々な分野の専門家がチームに
なって治療する部署です。
痛みセンターで治療を受けた
人のうち、約7割の人が
痛みが楽になっているそうです。
長引く痛みがある方がいれば
痛みセンターを受診することを
お勧めしてください。