こんにちは!
代表理事の保田です。
前回老化とは細胞が限界まで
分裂を繰り返し、テロメアが
短くなり分裂できなくなった
状態だと説明しました。
今回は分裂できなくなった
細胞=老化細胞が及ぼす
真の恐ろしさについて
説明します。
正常の細胞は一定期間を
過ぎると死滅するように
プログラミングされています。
そのおかげで古い細胞が次々と
新しい細胞に入れ替わっていき、
体はフレッシュな状態を維持
しています。
しかし老化細胞は違います。
老化細胞は死滅することなく
体内に生存し続け、蓄積されて
いきます。
すると新しい細胞がどんどん
減っていき、やがて体内は
老化細胞だらけになって
しまいます。
これだけでも老化細胞はたちが悪い
のですが、さらなる悪さをします。
その悪さとは、老化細胞が
炎症を起こさせる物質
(IL-1,IL-6など)を分泌し
老化細胞の周囲に炎症を
起こさせることです。
この炎症は一般的な炎症
(風邪をひいて熱を出したり、
ケガをして腫れて熱を持つ
といったような急性の
強い炎症)とは違って
弱いレベルで持続する
慢性的な炎症です。
このような慢性的な炎症が
存在すると
・脂肪組織では脂肪細胞が
増加する
・筋肉では筋肉量が減少する
・老化細胞がガン細胞に
変化する
・周囲の細胞をガン化させる
といったことが起こります。
年をとると筋肉が落ちて
太りやすくなったり、
ガンになりやすくなるのは
老化細胞の影響だと考えられて
います。
慢性炎症をいかに抑えるかが
老化予防、ガン予防の鍵を
握っていると考えられ、様々な
研究が行われています。
今後の研究成果に期待したい
です。