こんにちは!
代表理事の保田です。
あなたもご存じの通り
年をとると老化します。
老化は免疫系にも起こります。
免疫系が老化するとウイルスや
細菌に対する抵抗力が低下します。
そればかりではありません。
ワクチンの効果も表れにくく
なります。
ワクチンとは弱毒化したウイルスを
注射することで、ウイルスの情報を
免疫細胞に記憶させる予防法です。
ウイルスの情報を免疫細胞が記憶
することで、いざウイルス感染を
起こした際に、すばやく反応して
ウイルスをやっつけることができます。
しかし老化によって免疫反応が
起こりにくくなると、ワクチンを
打っても免疫細胞が発動せず、
ウイルスの情報を記憶することが
できません。
つまり予防効果が得られないわけです。
インフルエンザのワクチンを打った
ときのことを思い出してください。
注射をしたところが数日間赤くはれて
かゆくなったり痛くなったりした
はずです。
これは注入された弱毒化ウイルスに
対して免疫細胞が発動するために
起こる炎症反応です。
ところが免疫力が低下すると
このような反応は起こりません。
僕はワクチンが全く反応しなかった
経験があります。
それは抗がん剤治療のあとの
ことです。
インフルエンザの予防接種
を行ったのですが、全く反応
しませんでした。
抗がん剤治療を受けると
腫瘍細胞と一緒に免疫細胞が
破壊されます。
その結果、免疫力が低下して
しまいます。
そのためワクチンを打っても
まったく反応しなかったのです。
反応がないということは
免疫細胞が発動せず、ウイルスの情報を
記憶できなかったということなので、
ワクチンは無駄だったということに
なります。
このようにワクチンが無効に
なる可能性が、免疫力が低下
したシニアの方にはあります。
もし新型コロナウイルスの
ワクチンが開発されたとしても、
免疫力が低下していては予防する
ことができません。
ここで朗報があります!
自分でできる免疫力を上げる
方法があります。
それはずばり運動です。
筋肉はミオカインと呼ばれる
さまざまなタンパク質を産生し、
炎症を軽減して免疫機能を維持
します。
つまり筋肉を増やすことで免疫力の
低下を予防できるわけです。
(炎症の軽減は、糖尿病、心血管疾患、
認知症、ガンなどの予防にもなります)
インフルエンザ予防接種後の反応と
運動量との関連を調べた研究結果
では、
活動的な人ほど予防接種に対する
反応が強く、ウイルスを撃退する
抗体が多く産生されていたことが
分かりました。
感染予防、ワクチン効果発現の
ためにも運動しましょう!