病気の根本原因は何だと思いますか?
あまり病気の原因について考えたことはないかもしれませんね。
しかし世の中のものには全て原因があって結果があるのです。
これを因果と呼びますが、伝統医学では昔からこの因果を重視してきました。
西洋医学では無視されていますが、因果に目を向けることで多くの病気を予防し治すことができます。
東洋医学では、内欲に身を任せることが原因で病気になると考えられています。
病気を予防するためにまずすべきことは、内側の敵である内欲を少なくすることです
内欲とは
- 食欲
- 性欲
- 睡眠欲
- 喋りたい欲
- 七情(喜、怒、憂、思、悲、恐、驚)
に感情まかせに身をゆだねることをいいます。
内欲に身を任せて生活すると、気を浪費して元気がなくなり病気となります。なにごとも適度にコントロールすることが重要です。
七情と気の関係
内欲のうちでも特に七情が過度になり滞ると、気がうっ滞し病気の原因となります。
憂いや悲しみを多く抱えると、気がわだかまり塞がってしまいます。
喜びや楽しみをあらわにすると、体内の気が解放され気が滅入ってしまいます。
中国の医学書「黄帝内経」には
- 怒ると気がのぼり
- 喜ぶと気が緩み
- 悲しむと気は消え
- 怖がると気がめぐらず
- 寒いと気は閉じ
- 暑いと気が漏れ
- 驚くと気が乱れ
- 動くと気が減り
- 憂いていると気が結ばれてしまう
と書いてあります。
病気という熟語が示すように、病気とは『気を病む』ことで生じます。
僕は病気をした際自己分析し、その結果恐れによって気が巡らず腎気を消耗してしまったことが病気の原因だと分かりました。
今は気を消耗しないよう心がけて生活し、気がみなぎっているのを自覚しています。
感動することで免疫力を上げる
涙活というものがブームになったことがありましたが、涙活は健康を維持するのに大変効果的です。
涙活とは、泣ける映画・音楽・詩の朗読などで涙を流すことによって心のデトックスを図る活動として、離婚式プランナー寺井広樹氏が提唱したものです.
感動することにより免疫力が上がることは科学的にも証明されています
僕は自分が病気してからは、患者さんのお話や、ドキュメンタリー番組などで感動しやすくなりました。死に直面し生を強く意識したことで、感性が以前より磨かれたようです。
感性が磨かれたのは病気のおかげと感謝しています。
ハーバード大学の心理学者デヴィッド・マクラランドとキャロル・カーシュニットが行った研究で、愛を主題にした映画を観ると細菌やウイルス、腫瘍細胞などを排除する際に働く免疫グロブリンの量が増えることが確認されました。
映画の他、ドキュメンタリーや芸術作品など感動できるものに触れることで免疫力を上げることができます。
感情を解放する
心に負の感情があるとき、ホルモンや神経伝達物質のコントロールが狂います。ストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールの分泌が過剰になります。
コルチゾールの過剰分泌は免疫系を抑制してしまいます。するとウイルスや細菌などの感染症にかかりやすくなります。
それだけではありません。実は僕たちの体の中では日々ガン細胞が生まれているのですが、普段は免疫細胞によって排除されています。しかし免疫細胞の働きが抑制されてしまうと、徐々にガン細胞が増殖し、やがてガンになってしまいます。
心に負の感情をため込まないたまには、絶望感や孤立感、悲しみ、怒りなどの感情を無理に押し込めず、その場で解放し表現することが重要です。
感情のエネルギーを精神的成長に向け
精神的に落ち込むと身体が弱ることはあなたも経験があるかもしれません。
長年連れ添った老夫婦が、伴侶を亡くした後、具合が悪くなり、後を追うようにお亡くなりになる場面をたくさん見て来ました。
精神的に落ち込んでも身体を弱らせないためには、感情を上手に転換することが必要です。
心と身体は繋がっていて、互いに影響しあっています。
何か失われたとき、例えば近親者との死別や失業などがあった際に、感情のエネルギーを精神的成長に向けないと、そのエネルギーが病気を作ることに使われてしまいます。
精神的成長にエネルギーを向けることで病気の成長を抑制することができます
感情のエネルギーを精神的成長に向けるのにお勧めなのが、文学や芸術です。
文学や芸術と言われるとハードルが高いと感じると思いますが、簡単に考えてください。
例えば文学といっても日記のようなもので充分です。今感じている感情をノートに次々書き出してみましょう。それだけで感情のエネルギーを精神的成長に転換できます。
文章を書くのが苦手であれば、絵を描いたり、作詞作曲をしたりでもいいです。
多くの名作は、作者の感情エネルギーを精神的成長に転換した結果生み出されています。
名作を作る必要はないので、気軽に取り組んでみてください。