医学的に明らかなストレスの有害性
ストレスは万病のもとです。
僕自身、30代で二度の悪性腫瘍を患ったのはストレスが原因だったと確信しています。
動物実験ではありますが、ガンとストレスの関係を証明した実験が報告されています。
ガンになりやすいマウスを、ストレスの多い環境と少ない環境に分けて飼育したところ、ガンの発生率は、前者は92%であったのに対し、後者はわずか7%という結果が得られました。
人に対しては動物実験のようなことはできませんが、さまざまな調査報告はされています。
抑圧された生活をしいられている人はそうではない人に比べ2倍もガンになりやすいとの報告や、白血病の子供のうち約95%が2年以内に心に傷を負った経験をしているとの報告が挙げられています。
これはストレスが交感神経を興奮させることが一因であると考えられています。ストレスが生じるとノルアドレナリンという神経伝達物質が分泌されます。
ノルアドレナリンは本来全身へより多くの酸素を供給するために血圧を上げたり心拍数を増やしたりする大切な物質です。
しかしマイナスの作用もあることが大阪大学の研究で分かりました。
ノルアドレナリンの作用によって、免疫細胞の一種であるリンパ球の数は減ることが分かりました。リンパ球はウイルスやガン細胞を破壊する働きがあります。ストレスによってノルアドレナリンが過剰に分泌され続けると、リンパ球の数が減り、その結果感染症やガンになる危険性が上がります。
またストレスはコルチゾールというホルモンの分泌量を増やすことが分かっています。
コルチゾールとは別名『ストレスホルモン』と呼ばれます。
コルチゾールは副腎から分泌されるホルモンの中で最も重要なホルモンであり、血糖値を調整したり、炎症を抑えたり、タンパク質を合成したりと、生きるうえで欠かせない働きをしています。
しかしストレスが原因で過剰に分泌されてしまうと、血糖値を上げ過ぎてしまったり、免疫力を低下させてしまったり、肥満や心臓病を引き起こしたり、記憶を司る脳の海馬という場所の神経細胞の数を減らしたりと、さまざまな害を及ぼします。
このようにストレスが様々な病気の原因になることは明らかです。
逆にストレスを上手に発散し、心穏やかに過ごすことで多くの病気を予防できます。
心と病気の関係
潜在意識はときに自分を守るために病気を作り出すことがあります。
「ストレスで胃潰瘍になる」とよく言いますが、精神が限界を超えたり、人生のバランスが崩れた際、その状況から逃れるために胃潰瘍などの病気を作り出します。
最近では腰痛の原因の多くが精神的ストレスだということが明らかになり、診療ガイドラインにも明記されています。
僕はそれ以外の多くの病気も、自己防衛のために潜在意識によって作り出されていると考えています。
病気に対してネガティブなイメージしか持たない人がほとんどですが、僕は病気は僕たちを救うために表れてくれる救世主のような存在だと捉えています。
病気は僕たちを一休みさせてくれたり、辛い状況から距離をおき人生を見つめなおす時間を与えてくれたり、愛情を受けることができる状況を作ってくれます。
風邪をひいたときも「あっ、ちょっと無理がかかっているから休めってサインがきたな」と捉えています。
このような心もちで過ごすと、とても生きやすくなります。
また病気になったときの対処も変わってきます。
病気になった原因(無理のし過ぎ、過度なストレス、愛情の不足など)が改善されれば、病気はその役目を果たし姿を消してくれます。
つまり自ら心の問題に向き合い改善することで、病気を治すことができるわけです。
脳で生まれた思考や感情の情報は全身の細胞に伝達され、影響を受けているものと考えられます。
人の思考や感情には想像以上に大きな力があります。
「病は気から」と言うように、気持ちが病気を作ります。
逆説的に考えれば「健康も気から」とも言えます。
医学的にはまだ解明されていませんが、言いたいことを言えずに胸に思いを溜め込むんでいる人が乳ガンや肺ガンなど胸の病気になる傾向があります。
僕も不平不満を胸に抱えながら過酷な状況で働き続けることで、胸に3㎏もの巨大な悪性腫瘍ができてしまいました。
医者にはすでに手遅れで余命1カ月と宣告されましたが、腫瘍ができた原因が自分の心と生き方にあることを直感的に悟って改善したことで、奇跡的に生還することができました。
ちなみに僕が病気になった原因は「 自分の感情を押し殺し無理と忍耐を続けている 」ことでした。
病気になったおかげで人生を見つめなおし、生きなおすことができ、今は病気になる前よりずっと幸せです。
心には病気を作ったり、医学的に治療困難な腫瘍を消したりするほど大きな力があります。
そのことを心して、寝る前に布団に入ってからの数分間でいいので、自分の心を見つめる時間を作り、
「無理しすぎていないか?」
「思いを溜め込んでいないか?」
と自問自答しましょう!